「感と経験」から「データ化」へ その2
珈琲豆の焙煎については、かなり前からデータ化が進んでいます。ほとんど焙煎機には、温度計がついていますし、ガス圧計やタイマーのついたものが多くなっています。中には、パソコンと繋いで、温度や時間のデータをパソコンに記録させることができるものがありますし、焙煎機自体がコンピュータ制御で動くものがあります。
かつては、焙煎職人が、豆の焼色の変化や臭い(香り)、そしてバゼ(豆を焙煎するとポンポンとかピチピチという音がする)を、目、鼻、耳で確認しながら、加熱具合や冷却を判断していましたが、今ではデータを中心に判断するロースターが増えているように思えます。
データ化すれば、感や経験に頼らなくても、焙煎を始めたばかりの人でもうまく焼けます。しかし、実際には豆の種類や収穫してからの時間、保存状態で、同じ時間、同じ火力で焙煎しても焼き上がりは少しづつ変わっています。そうなると生豆の水分量などもデータ化しないと、火力と時間だけでは、同じ焼き上がりにならないと思います。
今のところ、まだ最終的には、ロースターの目、鼻、耳での判断が必要なんでしょう。(その3へ続く)