パナマ ラ・エスメラルダ ゲイシャ（2020年度産）

ゲイシャとは？

ゲイシャ（Geisha）種はスペシャルティコーヒーの世界で最も注目を集めている品種です。エチオピア起源の原種といわれるこのゲイシャが世界の注目を集めたのは2004 年。パナマの国際オークション（Best of Panama）でラ・エスメラルダ農園が出品した[Jarmillo Especial]がポンドあたり21＄という当時の最高落札価格を記録したことからはじまりました。そして、2007 年の同オークションでもエスメラルダ農園のゲイシャ種は落札価格１ポンド当たり１３０ドルという史上最高値を大きく更新しました。

このゲイシャ種は粒が大きく、細長い外観をしており、カップは非常に秀逸なフローラルなアロマと柑橘類を思わすフレーバー、驚くほどすっきりした甘味を伴った酸味が特徴的です。しかし、ゲイシャ種は栽培が難しく、あまりに生産性が低いために長い間全く注目されることもなく、ほとんどが姿を消し、現在では非常に貴重な品種となっています。

このラ・エスメラルダ農園は、パナマ西部・バルー火山の山すそに広がり、平均標高1600ｍ、豊かな降雨に恵まれ、農園内にも天然林が保護されているなど、豊かな自然環境に囲まれています。また、農薬を使わず、完熟実だけを手摘みし、収穫後の加工も細心の注意を払って行われているなど、まさに『世界最高のコーヒー』が生産されるにふさわしい農園です。

ゲイシャに関するQ&A

●ゲイシャという名前の由来は？
エチオピアのゲシャ村（地域）で樹生していたものが、いろいろな国に運ばれ、栽培されました。ですので、本来の意味ではゲイシャではなくゲシャが正しいのですが、今ではゲイシャが通称となっています。ちなみに日本の芸者とは関係ありません。

●どうやってパナマに？
1960年代、他の苗と混ざって中米に送られ、パナマに渡りました。その頃、バンクオブアメリカ（BankofAmerica）の頭取だったペーターソン氏が農園をパナマに購入。それが後のエスメラルダ農園です。その広大な農園でも、他の品種と混じって育て続けられました。

●いつから注目され始めた？
エスメラルダ農園の農園主が偶然、自分の農園のすばらしい香味の珈琲を発見。2004年、パナマの品評会に出品し、優勝。それまでありえない高値で落札されました。以降、どの品評会でもダントツの評価を得、毎年、自らが作り出した落札値の記録を破る高値を更新しています。

そして2008年には、他の豆との競い合いができない（相手にならない）として 、エスメラルダゲイシャだけの品評会とオークションが行われるようになりました。その後も年々落札値記録は更新され続けています。

注目されてからは、他の農園や他国でも作られ始めていますが、エスメラルダ農園のゲイシャの評価はダントツに高い評価が続いています。

●香味の特徴は？
まず香りがとてもフルーティです。柑橘系のすっきりした酸味があり、ある珈琲鑑定士は「これはフルーツだ」と思わず言ったほどだとか。

●ゲイシャはなぜ高価？
理由は3点あります。毎年のオークションで価格がどんどん上がっているのが1点。そして、ゲイシャは育てにくい（収穫量が少ない、根が張りにくく樹が倒れやすい）のが2点目。育てにくいため、注目されるまで多くが廃棄されており、苗自体が少ないのが3点目の理由です。

●他店での販売価格は？
スターバックスでは、9月17日から全国48店舗で販売を開始しました。コーヒー豆(250g)￥10,000。クローバー(Shortサイズのみ)1杯￥1,850（価格はいずれも税抜き）。その他の販売では、店により1500円〜1万円以上/100ｇと様々。平均的には3000円/100ｇ程度が一般的です。

品種：ゲイシャ種

お客様の感想

ゲイシャで初めてコーヒーの酸味をおいしいと感じました。ストレートでもミルクを入れても、どちらもすっきりしていながら飲みごたえがあります。（クッキー様）

おすすめ焙煎程度：ハイ