コピ・ルアック(Kopi Luwak)。
コピ・ルアック(Kopi Luwak)。
「かもめ食堂」などの映画やバラエティ番組でも
よく取り上げられていますから、
名前は聞いたことがあるでしょう。
実はコピ・ルアックとはジャコウネコの糞から
採られる未消化のコーヒー豆のことです。
ジャコウネコが赤く熟れたコーヒーチェリーを選んで餌として食べ、
種子にあたるコーヒー豆は消化されないので、そのまま排泄されます。
その糞の中からコーヒー豆を取り出し、
きれいに洗浄して、天日干しした豆がコピ・ルアックです。
一説によると、ジャコウネコ腸内の
消化酵素の働きや腸内細菌による発酵によって、
コーヒーに独特の複雑な香味が加わるといわれています。
ちなみにこのジャコウの香料は
シャネルの香水にもブレンドされているようです。
希少価値もあり、かなり高価で取引されています。
有名な珈琲店で見ると、どこも200g1万円はくだらないようです。
しかし、問題があります。
本当にジャコウネコの糞から取り出した豆かどうかは、
信じるしかないこと。
そして、その香味がそれだけの価値があるのか。
と言う問題です。
私も、数年前に神戸のある店で
「コピ・ルアック」コーヒーを飲んだことがあります。
たしか1杯3000円くらいでした。
しかし、そのときの感想は、正直言って
「少し酸味のあるトラジャコーヒーみたい・・
いや、かなり苦味の利いたケニアか?」
であって、独特の複雑な香味が加わるとは思えませんでした。
いや、3000円も払ったんだから、きっと本物でしょう。
そう信じたい。信じるものは救われる。
いや、信じるものは足をすくわれるのか?
1995年にコピ・ルアックは、
「ジャコウネコの排泄物から集めた世界一高価なコーヒー」として、
イグノーベル栄養学賞を授与されています。