ペーパードリップ
ここでは、家庭で手軽に出来るペーパードリップの方法を紹介します。ペーパードリップをお勧めする理由は、第一に手軽であること。器具が高価なものでなくてもでき、保管やメンテナンスにもあまり気を使う必要もありません。
第二に、衛生的であるということ。器具は家庭用の洗剤できれいに洗えるものばかりで、乾燥させておけます。紙フィルターは使い捨てですからもっとも衛生的です。
第三に、淹れ方を少し変えるだけで格段に香味がよくなり、珈琲豆の特徴を練習と技術によって引き出せる醍醐味があります。
ドリップに使用する道具
ポット
湯を沸かすもの、お湯を注ぐときになるべく細く注げるように注ぎ口の細いものがいいと思います。
ドリッパー
フィルターをセットする器、陶器製、金属製、ガラス製、プラスチック製などいろいろな素材のものがあります。孔も小さい孔、大きい孔、1つ孔、2つ孔、3つ孔と様々、形状もいろいろとあります。ここでは、室温に影響されにくく、一般的な小さい3つ孔、台形型を使います。
フィルター
珈琲の粉を濾す紙。ドリッパーの形に合わせたものを使います。
サーバー
フィルターから抽出されたコーヒーを受ける容器。ガラス製のものが一般的です。
珈琲抽出の手順と注意事項
?フィルターの底部分と横部分をそれぞれ逆方向に折ります。(逆方向に折るのは、お湯を注いだときにフィルターの底が割れにくくする為と、ドリッパーに密着しやすくするためです。
?ポットのお湯を一旦、沸騰させてから2〜3分放置して80℃〜90℃まで冷まします。(水道水中にある塩素を沸騰によってなくし、珈琲の成分に影響を与えにくい80℃くらいまで水温をさげます) コーヒーカップにもお湯を入れて温めておきます。
?フィルターをドリッパーに密着させ、珈琲粉を10〜12g(1杯分)入れて、ドリッパーを軽く振り、粉を平らにします。
?ポットのお湯を少量、珈琲粉全体に注ぎ、全体を約20秒蒸らします。(珈琲が新しいと盛り上がってきますが、古いと萎んでしまいます)
?フィルターの中心部分、10円玉くらいの大きさに円を描きながら、ポットからお湯を注ぎます。(なるべく細く、途切れないように注ぐのがコツ)
?泡が表面に浮いてきますので、この泡を下に落とさないように気をつけて注ぎ続け、サーバーのコーヒーが1杯分になった時点で、注ぐのを止めます。この時、泡が下に落ちないように、浮いているままフィルターといっしょに捨てるのが大事です。
?コーヒーカップのお湯を捨て、コーヒーを注ぎいれます。
注意するのは‥
1.珈琲粉にお湯を注ぐのは、中心部分だけ、周囲にはかけない
2.表面の泡を下(サーバー)に絶対落とさない
3.お湯の温度を上げすぎない
4.注ぐときはなるべく細く、途切れないように注ぐ
珈琲豆の挽き方、量、お湯の温度、蒸らし時間、注ぎ方によって珈琲の香味が大きく変わるのを感じてください。練習すれば家庭でおいしい珈琲を淹れることができます。
せっかくいい珈琲豆を買っても、挽き方、淹れ方で十分な香味を引き出せない場合があります。また上記したように泡がコーヒーに落ちると、エグミや渋味が出てしまい、すっきりとした味わいがでません。ぜひ試してください。