珈琲豆はどこで採れる?(その1 地域)
もともと、珈琲の樹が自然に育っていたのは、エチオピアと言われます。
この植物の種(豆)がどのように飲まれるようになったかは、別の機会に。
しかし、飲用に適したこの魅力的な植物は、
大航海時代に世界中に苗が運ばれ栽培されます。
当時のヨーロッパ列強諸国は、栽培に適した土地を植民地として中南米、
アジア、アフリカに確保していました。
植民地ですから、栽培・収穫などの労働力はほとんどタダ。
それを運んでヨーロッパで売れば儲かるとわかると、栽培地域はどんどん広がりました。
偶然にもこの地域の多くが現在「コーヒーベルト」と言われる地域と重なります。
「コーヒーベルト」とは、赤道を挟んで、
北回帰線と南回帰線の間の地域(北緯23.4度から南緯23.4度の間)です。
いわゆる常夏で、はっきりした季節のない地域です。
ですから、大雑把に言えばいつでも栽培・収穫が可能です。
同じ国の中でも、A農園で苗を植え、B農園で栽培し、
C農園では収穫を始める、という事が同時にできます。
もちろん雨季と乾季があったり、ハリケーン被害などもあるので、
そこらへんは考えてつくっていますが‥。
そして、また偶然にも、その土地の天候や土壌などにより、
個性的な特徴のある珈琲豆が採れることもわかりました。
(インドネシア産は苦味が強く、タンザニア産は酸味が強い‥などなど)
多くの国が植民地から解放された現在も、
珈琲栽培は産業として重要な位置を占めています。