コーヒー豆の焙煎「焙煎後の重量変化」
珈琲豆の焙煎によって、豆の色が変わること、そして大きさ・硬さが変わることを、以前述べました。
他にも、大きな変化があります。それは重量です。
当店でもそうですが、500gの珈琲豆の注文が入ったときに、生豆を500g用意して焙煎するとお客さんに怒られることがあります。なんと500gあった豆が420g〜430gくらいになってしまうのです。
生の珈琲豆を焙煎すると1割〜2割弱、重量が減ります。ですから、焙煎する生豆は、2割くらい多めに測りとる必要があります。※
実は、重量の変化は生豆の水分にあります。生豆重量の1割〜2割水分が含まれます。豆の種類など例外もありますが、一般的には、新しい豆ほど水分が多く含まれます。
生豆の水分は、高温で焙煎することで、ほとんどが蒸発します。
ですから水分を失った焙煎豆は、軽くなり、ひじょうに乾燥していますから、空気中の水分を吸収しようとします。焙煎した珈琲豆の保存に水分が大敵となるのはそのためです。逆にその性質を利用して珈琲豆を挽いたものは、吸臭剤としても使われる事があります。
※当店もそうですが、注文が入ってから焙煎する自家焙煎の店の多くは、生豆重量での販売が基本になります(どのくらい水分があるかはわからないので)。重量を多めにして焙煎するのは店サービスになります。