○○、ハイ、シティ、フルシティ、○○
ある業界やマニアの間でしか使われない言葉は、いろいろあるようです。
コーヒーにも、いろいろあります。ハイ、シティ、フルシティには、それぞれ、後ろにローストという言葉が正確には付きます。つまり、焙煎具合の程度を表しています。
一般には、浅煎りから、ライトロースト、シナモンロースト、ミディアムロースト、ハイロースト、シティロースト、フルシティロースト、フレンチロースト、イタリアンローストと深煎りになっていきます。ところが、この基準がかなりあいまい。もともと生豆を、いろいろな国や地域のいろいろな焙煎所で、いろいろな焙煎職人が焼いていたわけで、ウチでは、この煎り具合が、シティ(ロースト)だ。と決めてしまえば、それがそこの焙煎所や店のシティになるわけです。
いろいろな書籍でも、「シティは、鮮やかなコーヒーブラウン」「フルシティはダークブラウン」などと抽象的な表現になっています。先日も、お客さんから「フルシティで注文したけど、焙煎が浅く感じる」とのご指摘をいただきました。
難しいのは、同じ時間、同じ温度で焙煎しても、豆の種類によって色合いが違っていたり、同じ豆でも、収穫してすぐの新しい豆と、数か月たった豆でも色合いは変わってしまうことです。たしかに、いつまでもあいまいなままで、いいわけではないとも思いますが、光度計などで、数値で判断するのがいいのか、焙煎時間・温度で判断すべきなのか、香味で判断すべきなのか、むつかしい問題です。
経験的には、関西エリアは、関東エリアよりも深煎りする傾向が強いように思えます。また、以前より最近の方が浅煎りするお店が多くなっているように思えます。…とは言っても、私の住んでいる和歌山では、深煎りのお店が多いですね。(自分のところが浅煎りすぎるのかな?)