カネフォーラ種(coffea canephoravar)
カネフォラと表記も。
三大品種の二番目に生産量が多い品種です。
全珈琲生産量の3割ほどを占めています。
ん?アラビカ種が7割で、カネフォーラ(カネフォラ)種が3割と言うことは、
そう下記で、紹介するリベリカ種は、生産量わずか数パーセント。
なので、2大品種として、その存在を無視されるほど少ないのです。
アラビカ種が香味に優れている反面、病害虫に弱く、
標高1000m以上での生産が多く、生産量も少ないのと対照的に、
カネフォーラ種は苦味が強く、独特の香り(私は個人的には好きになれないのですが)があり、
標高、数100メートルでも栽培可能で高温多湿にも強く、生産量も多くなります。
ところで、珈琲に詳しい方は逆に、
カネフォーラ(カネフォラ)という呼び名を知らないかもしれません。
以前はロブスタ種と呼ばれました。
正確には、カネフォーラ種の亜種として、
ロブスタ種やコニロン種があるのですが、
カネフォーラ種のほとんどが、ロブスタ種だったため、
カネフォーラ=ロブスタ種と言われることが多かったです。
インターネットでもカネフォーラ種より、ロブスタ種の方が多くヒットします。
しかし、これは正確ではありません。
カネフォーラは、先ほど言ったように、栽培に手間がかからず、収穫量も多く、
病害虫のリスクも低いので、ベトナムなどの生産は、ほとんどがカネフォーラ種になります。
価格的にはアラビカ種より低価格で取引されます。
そのため、 安価で流通するため、インスタントコーヒーや缶コーヒーには、
カネフォーラが100%使われました。
しかし、最近では缶コーヒーのCMでも「アラビカ種配合」と
通の人に向けての販売も始まっています。
コーヒー専門店では、カネフォーラ種を置かないところも多いのですが、
ブレンド(2種類以上の豆を混ぜる)やアイスコーヒーなどで、
パンチのある味を出したいときには便利です。
ここまでお話して、気づいた方もおられると思います。
現在のバイオテクノロジーを使えば、アラビカの香味のよさとカネフォーラの強さ、
収穫量の多さを併せ持つ品種ができるのではないか‥と。
実は、ハイブリッド種として、すでに開発が進んでいますし一部で流通もしています。
しかし、やはりまだ香味は不十分です。(個人の感想です)
中国やインドなどの新興国でコーヒーの消費が増えている現在、
ハイブリッド種に注目が集まりますが、
私は、あまり遺伝子など人工的に操作したものには違和感があります。
写真左がカネフォーラ、右がアラビカの豆です。
(カネフォーラが少し小粒でラグビーボールのように膨らんでいるのがわかりますか)