「感と経験」から「データ化」へ その4-1
焙煎して(その2)、挽いて(その3)、そして淹れる(その4)。しかし、淹れ方は、いろいろあります。
よく見かけるものだけでも、サイフォン、エスプレッソ、プレス、ドリップ。サイフォンとプレスは、珈琲と湯の量と時間を間違えなければ…なんて言うと怒られるかな?もちろん、水質(硬度)や温度も珈琲の味に影響します。
ドリップと言っても、当店のように比較的軽めのコーヒーを淹れる店では、ペーパーフィルターが多いですし、濃い目のコーヒーを出すところではネル(布)が多いようです。
ペーパードリップと言っても、ドリッパーやフィルターの種類もたくさんあります。どのフィルターをどのドリッパーにセットして淹れるか。ペーパードリップだけでも組み合わせは何通りもできそうです。
ドリップの基本的な考え方は、珈琲の粉の中の成分でおいしい部分をどれだけ抽出し、おいしくない部分をどれだけ残して(抽出せず)捨てるか、ではないでしょうか。
そして、そのために珈琲の量は、これだけ必要で、湯の温度は何℃くらいで、湯の量は約何mlで、時間はどのくらいかけて、どにように抽出するか。だと思います。
ケーキ作りをしたことのある方なら、レシピに忠実に作ることが成功の一歩であることはわかると思います。それぞれの材料を正確に量りとり、指示通りに混ぜ合わせ、オーブンを何℃で予熱して、何分間何℃で焼くか。が基本で、それをしないとうまく焼き上がりません。
私は、コーヒーでも同じだと思うのです。「感と経験」だけでなく「データ」が重要だと。(その4-2に続く)